それから   

久しぶりにテレビの前で握り拳を振り上げたてみたり、ガッツポーズで天を振り仰いだりと、平常時基礎体温の低い私がこうも熱くなっているのは世界卓球で、福岡春菜の繰り出す王子サーブのノータッチサービスエースに我ながら思わずあげた歓声の大きさにはビックリなのだが、それにしても深夜ドイツブレーメンから生中継をされたり、ゴールデンでもオンエアされたりと、これはまさに愛ちゃん効果というものであろう。相変わらずサーサー言って頑張っている愛ちゃんではあるが、負けじと東京のスタジオでは筋肉ミュージカル野郎が第二の松岡修造ばりに力のこもったキャスターぶり発揮だ。ううむ、暑苦しい男め。
それにしても気になるのは、福原愛といい福岡春菜といい、なぜ眉毛が常時泣きそうなカタチなのか、ということではなく、ほとんどの選手たちがたまに見せる、卓球の台をペロッと片手で触る仕草だ。あれは、なにさ?

現在活動完全停止状態にある我が卓球クラブ"中ピ連"のメンバーが地区大会に出場したときも、なんか台をペロペロやっている人がいたりして、見渡してみると結構多くの人たちがそこかしこでそれをしているのだった。していないのは、我ら中ピ連のメンバーだけじゃないか。一体会場ではなにが起こっているのか。
「やだ、あの連中ときたら台をペロペロしてないじゃないの」
「やあね、台をペロペロしないなんて、素人はこれだもの」
「ほうら、やっぱり台をペロペロしないから負けっぱなしじゃないよ、あいつら」
あいつ呼ばわりである。なんか台をペロペロしていないただそれだけのことで、格下と見なされてやしまいか。なんか「ダッサー」とか言われてやしまいか。台をなでているその理由がとても気になったものだ。
そしてやっぱりこの国際大会でも、トップアスリートたちは示し合わせたように、合間合間で台をペロペロしているじゃないか。気になる。試合どころではない。

台を触る。台によろしくお願いをしている。勝ちますように、と。なんかおまじないみたいなものなんだろうか。お祈りとか願掛けの儀式みたいなもの。巨人の桑田が先発のマウンドでかしづいてやる、あれみたいなもの。そんなことなのか。しかしそれにしては動作がペロッとしていて実にあっさりだ。なんか憮然とその動作もする人などもいて、これがもし願掛けだったとしたら、「そんなお願いの仕方があるか!」である。

謎は深まるばかりだ。なにをしているのだ、卓球の人たちは。
そこで昨夜のシンガポール戦、日本の戦況もさることながら、私は選手たちの台をペロペロする動作により注目してみたのだ。
うむ、今日もやっておるわい。ポイントが入るごとにペロペロしている。福岡春菜も、福原愛も、金沢咲希も、シンガポールの人も!
頻々と行われている。そんなにたびたびまじなってどうする。こりゃどうもまじないの類ではないようだ。

そして私はついに看破した。
その動作は、どうやら台に飛び散った汗をぬぐっているんじゃねーか、と。
卓球は、非常に汗をかくものだ。私なんぞ渋谷で滝に打たれたのかお前は、というくらいに汗まみれになる(中ピ連の練習は頻繁に渋谷の卓球場でされていた)。今回はじめて知ったのだが、公式な試合の場合、両者のポイント合計が6の倍数でのみタオル使用が許されるというルールがあり、つまりその間汗はタレ流し状態だ。動作は激しい。すると汗は四方に飛び散ることになる。そりゃ台にも散ろうさ。台の汗は、ともすると玉筋に妙な変化をつけてしまうやもしれない。だからペロッとぬぐっている。
なるほどそう考えると、おまじないにしてはあっさりとしている動作が腑に落ちる。汗をふいていた、ただそれだけのこと。これが私のえた結論であるが、果たしてどうか。
なにもそんな真剣に考えてみることもないのかもしれないが、ここは卓球博士に是非明解な答えの欲しいところではある。

ちなみに各選手が背中につけているゼッケンナンバーは、それが世界ランキングの順位である。だから愛ちゃんはランキング17位で、ゼッケンナンバーは17。
順位が、こうもあからさまに堂々と示されているというのは、なんか凄い世界である、卓球は。
いづれ私の生きるマスコミの世界でも、このランキング順位のゼッケン制が導入されるかもしれない。
私が撮影にスタジオへ行く。渡されるゼッケンに83.772の数字だ。
「あ、今度の監督、世界83.772位の人よ」
いやだなあ、順位はよ。

女子は4連勝をし、予選1位通過の可能性大だ。そして今日は予選全敗のスロバキア戦。テレビに釘付けの毎日である。
それにしてもなんだかみんなピョンピョン跳ねて、実に気持ちよさそうだ。...私の知り合いは、私から電話があったら「すわっ、会田さんがまた卓球したがっている!」と思ってもらって結構! 今から気の利いたお断りの文句を考えておけよな。


さて。このブログで書き散らかしてきたことの、それからの情報がいくつかたまっているので、今日はその報告を。

●ケントがひとりで立っているから、こりゃ「ケント! うしろーうしろー」キター! と思ったら、違いました。ブラウンの「ヒーックション!」の次は、アンカーの「ダメだ、こりゃ」でした。淡麗外人ドリフCMはこちら。

●犬神家、無事長野県上田市で16日からロケが開始されているようです。エキストラで参加した上田市民のブログによると、監督はほとんどロケバスで休まれているようで、助監が現場を仕切っているそうです。なんか心配。それにしても76年版とロケ地もいっしょ。撮影場所も同じだったりして、どこまでいっしょなんだ、今度の犬神家は! といった不満も多々ありますが、とりあえずプロデューサー一瀬隆重氏のブログはこちら。
勝手に紹介しちゃっていいのかしら、と思いつつも。ロケ初日の様子が書かれています。

●もう4月だから締め切って公開したのに。落ちてます、まだ。
ちょっと肌寒いと装着し、そしてやっぱり人は落とす。
ホント、手ぶくろにはみなさん、気をつけてくださいまし。
それから_c0018492_3555621.jpg
それから_c0018492_356675.jpg
それから_c0018492_3562165.jpg
それから_c0018492_3563383.jpg

by wtaiken | 2006-04-27 04:15

<< 祝! 30周年パート2 祝! 30周年 >>