2016年鑑賞映画トップ10   

年が明けてから延々と書き連ねてきた2016年の映画館における映画鑑賞が44本と (年間の映画鑑賞記録をつけはじめたのがここ10年のことなので、それ以前はいざ知らずともおそらくは) 自己最多レコードを達成し、そこへ市販ソフトおよびレンタル、エアチェックなどの自宅視聴を含めた鑑賞総数302本中、お気に入りなどの理由により再視聴した本数75本 (相変わらず多いのだが!) を差し引いた231本から、今年もマイ・ベスト10を発表しようかと思う。
で、なぜに再視聴映画をこのベスト10から除外するのかというと、そんなもの入れはじめたら例年クロサワ、小津らの諸作をはじめ、「ダークナイト」やら「インターステラー」、さらに数年おきに観ている「地獄の黙示録」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「ブレード・ランナー」「犬神家の一族」などなどのお気に入り映画で上位どころかまるまる全10本を占めてしまうからに他ならない。って、ベスト10発表の度にことわり書きをしているはずなんだけど、一応。

さすがに3月ともなれば各映画賞もすっかり発表済みとなり、意外なところでは設立以来何年経とうがいまひとつ権威という箔のつかない日本アカデミー賞が作品賞に「シン・ゴジラ」を挙げたところくらいで、とはいえ意外も何もキネ旬だとか映画秘宝だとか比較的目にしやすいランキングしか知らないわけで、そんな中、毎週土曜夜放送中の「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」番組内での映画評論コーナーに取り上げられた51本から選ばれる2016年ベスト映画10本は参考までの以下の通り。ただし去年は1位のさらに上いく "年間チャンピオン" なる特別枠が設置され、ベスト11本になっているが、その経緯は省く。

CAMP 「クリード チャンプを継ぐ男」
1位 「この世界の片隅に」
2位 「葛城事件」
3位 「シング・ストリート 未来へのうた」
4位 「何者」
5位 「ヒメアノ〜ル」
6位 「ドント・ブリーズ」
7位 「クリーピー」
8位 「アイアムアヒーロー」
9位 「シン・ゴジラ」
10位 「デッドプール」

なんだそうです。
もちろん各人お気に入り映画なんてものはまちまちなので、この順位について特に言うことはなにもないんですが、2つばかりちなんでおくと、この11本中現状観ていないのは「何者」のみ、さらに今年になってからレンタル視聴した「シング・ストリート 未来へのうた」は、2017年年間マイ・ベスト10に入ってくるかはいざ知らずながらも最高の1本でした。

でもって、市井の広告屋な私のベスト10? トップ10? などなにももったいつけることもないので、第1位からカウントアップで発表していきます! 果たして2016年公開の新作は何本ランクインするのか!! 宇多丸師匠の10本とかぶる映画はあるのかどうなのか!!! ビックリマークをいくらつけたところでまったく煽られませんが!!!!早速第1位から、いってみよー


第1位.「スティーブ・ジョブズ」
ジョブズ伝記はこれまでに何作かつられているが、今作は、本人とは似ても似つかないマイケル・ファスベンダーがヅラも特殊メイクも施さずに (って書いといてふとカツラは被っていたなあと思い出したのでここにカッコ書きで訂正したします) 似てないままジョブズを演じてきっている、ダニー・ボイル監督による2015年作。3つのプレゼンテーション直前のジョブズに密着したという体裁の約2時間、登場人物も限られているので、しゃべりつづけるジョブズの嫌な男っぷりがアンドロイドなファスベンダーによってより際立っている。
アカデミー賞主演男優、助演女優賞候補にもなっていたし、気にはなっていたものの、果たしてこんな極端なシチュエーションの映画が成立するのか、鑑賞中に飽きちゃうんじゃないかという若干の不安はあって、出演する側や演出する側にもそんなメンタルがあったのか、あるいは単なるスケジュールの都合かははいざ知らず当初監督にはデヴィッド・フィンチャーが、ジョブズ役にはクリスチャン・ベールが予定されていたようで、それはそれで観てみたかったものの、この映画はこれで大正解だったと思う。前述の通り、ポーカーフェイスなファスベンダーの人肌の感じさせない人物造形が、映画では最後となるプレゼン会場の屋上で、次なるプレゼンを予感させる、とある人物との "実は" 的なつながりを示すシーンにより効いてきて、私は完全にノックアウトでした。個人的には2016年ダントツの1位。
ちなみにヤフーレビューでは5点満点中 3.28 点です。


第2位.「君の名は。」
ま、こりゃね、好きなんだから仕方ない。いやわかるよ、あり得ない設定のうえにありえない話が積み重なっていくというところもさ、批判する人からすれば「感情移入できまっせーん!」なんだろうけどさ、単なる「転校生」現代アニメ版かと思いきや、そこに「時をかける少女」まで取り組まれてくるわけで、説教臭いしゃべくりが好きになれない大林宣彦監督のメディアから垣間見える人となりは置いておいて、それら諸作は大概の映画好きは大好物なはずで、もちろんかつて私も尾道にあこがれた一人としては、こりゃたまらない映画でした。その他この映画については「映画館鑑賞映画総括」で記した通り。
エンディングについては、ありゃバッドエンドなんじゃないかなんて評する人もいるけど、実は「もしや二人にとって悪しきエンディングが待ち受けているじゃないかしらん」という不安だったりドキドキを、別の未来になったエピローグシークエンスではちゃんとひとつひとつ打ち消していって、"もうあと道はひとつしかなかろう" なハッピーエンドへ向かわせるという親切な映画なんですよ。もう一回観ようと思いつつ、まだ行けてないが、それにしても息が長い映画だ。
一昨日銀座松屋ギャラリーに水木しげる展を見に行ったら、その隣りのギャラリーでは「君の名は。」展が開催されていて、これがまた両展覧会ともに大盛況してましたよ。家族づれでなければ、お隣さんにも顔を出したかったところでしたが。
ヤフーレビューでは5点満点中 4.08 点。なんだかんだいって高評価キープだね。


第3位.「この世界の片隅に」
年間鑑賞映画のマイ・ベスト10にアニメが入るなんて、確か2009年「サマーウォズ」以来のことで、しかも10本中に2本も入るなんてのは史上初かも。この映画の傑作ぶりは「映画館鑑賞映画総括」で記した通りなので、さらに補足することはなし。
ヤフーレビューでは5点満点中 4.06 点。あれ、意外。「君の名は。」より低いなんて。


第4位.「シン・ゴジラ」
これまではのゴジラは人類に対し悪者だろうと見方だろうと、なんだかんだいっても「ヒーロー」扱い。故に、造形は基本的に「かっこいい」ゴジラだったし、眼球の動きや動作・所作などにもしっかり感情を取り入れていたそんな歴史を根底から覆し、無表情、無感情、しかも変態する不気味な造形のゴジラにした庵野とそれにゴーサインをした東宝に、やっぱり拍手喝采ですね。第一から第四まで形態があるから、よりフランチャイズでも成功を収めているんじゃないでしょうか。あのひょこひょこ蠢く一番気持ちの悪い第二形態のフィギュアはさまざまなカタチで商品化されているようだし。そんな不気味な造形物としてのゴジラとフランチャイズの成功は、なんにせよ作品そのものが受け入れられた証だろうと。
ヤフーレビューでは5点満点中 3.87 点。いちいち評価を読んではいないが、ゴジラは着ぐるみ、ゴジラでエヴァをやってんじゃねえ的な、昭和ゴジラ世代からは忌み嫌われているのかもしれない。これも偏見か?


第5位.「デッドプール」
映画館で観た当初は、もっと上位で「こりゃサイコーだわな!」でしたが、このあたりに落ち着きました。
ヤフーレビューでは5点満点中 3.79 点。これも意外に低いな。アメコミ映画を、特に「X-men」シリーズを観てないとぜんぜん笑えないからか?


と、つづきは本日どこかで。

by wtaiken | 2017-03-21 04:17 | なんでもベスト10

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