I AM YOUR FATHER   

1974年頃に全国の小中学生を中心に席巻したスーパーカーブームとやらもまるで門外漢だった自分にとって、自動車や電車に興味を示すことなどそれ以前も以降も ”これっぽっちも” なかったのだが、一般的に人曰く「子供はみんな自動車、電車が好きだよねー」なんだそうで、なるほど我が家でも親の遺伝子が通説に屈した体で、今年9月で3つになった我が子は、”走る、飛ぶ" すべての乗り物が大好き、一時期は保育園の帰る道すがら自宅前の目抜き通りを行き交う自動車やバス、バイクなどを飽くことなく眺めていたものだが、ロケで訪れた富山のホテルロビーで売っていた路面電車ポートラムのチョロQをお土産にしたところ、以後すっかりミニカーというやつにはまってしまい、どんどん買い与える親バカも手伝って、すでに一大コレクションを築きつつあったりする。
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実物の富山ライトレール "ポートラム"


細君の勤める (我が子の通う園とは別の) 保育園では、アンパンマンや機関車トーマスなどといったキャラクターグッズは一際置かないルールがあるらしく、保護者からお下がりに貰い受けたものの行き場の失った大量のカーズトミカを、だったらと我が家で引き取ることになり、そのコレクターにとってみれば垂涎の宝の山から様子見にひとつ、子供のチョロQコレクションに秘かに混入してみたところ、「これ、なんで目目ついてるの?」と軽く興味を示す程度にはじまって、映画では準主役のレッカー車キャラ "メーター" をニの矢として放ったところ、それが彼のどストライクゾーンにそれがはまったらしく、以降興味の矛先は「カーズ」一辺倒となった。
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向かって左が実物のレッカー車 "メーター"

ピクサー長編アニメ「カーズ」は、擬人化された乗り物、主にクルマのキャラクターで構成された世界の話で、生意気な新進気鋭のレーサー "マックイーン" (向かって右の赤いやつ) が図らずも立ち寄ってしまった田舎町ラジエーター・スプリングスの住人 (住車?) たちと触れ合ううちに人間性 (車間性? ってなんだよ、あー面倒くさい) を取り戻すという、よくある成長譚をモチーフに、身振り手振りの限定されたクルマキャラで如何に活き活きと感情を活写できるかという命題を見事にクリアした、ウェルメイドなアニメーション作品となっている。
その後2011年につくられた「カーズ2」では、そういった人情味ある牧歌的なストーリーから一転して突如スパイもののパロディー作品となって、クルマから翼が飛び出しては大空を自在に滑空するという、ロジャー・ムーア時代のボンドカーかよ! な、ルール無用のなんでもありの世界にしてしまうと失敗する格好の例となってしまったが、乗り物好きの子供たちにしたらそんな映画の良し悪しなどおかまいなく、今だキャラクターグッズが大人気で、メーター主役の短編アニメシリーズもつくられたりし、いよいよ満を持してのパート3製作が決定した、ピクサーにとっては「トイ・ストーリー」に次ぐ人気コンテンツだったりする。


ところで、私の部屋は、仕事中は子供の立ち入りを厳禁にしているのだが、そんなことにお構いなく子はズカズカと部屋に入ってくる。
そんな彼があざとく見つけ「なんだこれ。」と指差したショーケースの中に飾ってあったのが、ごついカタチの戦車のようなクルマ、そう「ダークナイトトリロジー」に登場するバットモービル、通称 ”タンブラー” というやつだ。
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私にしたら、それは数あるバットマン絡みのグッズのひとつでしかなかったが、乗り物好きからすればチョロQやトミカと同等の、遊ぶことを本来とする自動車のおもちゃなのであり、なるほど改めて自分の部屋を眺めてみると、そのバットモービルをはじめ、スター・ウォーズやウルトラ絡みのビーグルなどなど乗り物がいっぱいの、子供にとってもお宝の山積み状態だった。

「ちょうだい。」「ダメだ、これはお父さんのだ。」「くださいな!」「敬語を使っても、ダメなものはダ〜メ!」といった押し問答の末、仕方なくコレクションの中からダブっている、大きさの異なるタンブラー2台と、「ダークナイト」で登場した無駄を削ぎ落した骨格のようなバイク、バットポッドを、「あげる」ことで他には手を出さないという交渉がひとまず成立した。
そのミニカーを手にした我が子は満足をし、「タンブラー」と言えずに、まるで人の名前のように「タムラー!タムラー!」と悦んで遊んでいる。

が、しかし、まだ3歳の彼にとって「他のものは欲しがらない」という約束などあってないに等しく、いずれは勝手気ままにケースの中から他のミニカーやらフィギュアやらを取り出そうとすること必至なので、扉を簡易にガムテープで固定するという応急処置で、我が子には「これは開かないのだ。」と強く言い含めておいた。

以後なかなか聞き分けの良い我が子は、部屋に来る度ケースの中の、あきらかに自分のものより出来の良い、そして数倍も大きい模型をしげしげ眺めては「おとうさんのタムラーかっこいいね。」とうらやましがり、そして「ここ開かないんだよね〜?」と確認するようにガタガタと扉を揺らすのだったが、3歳児の非力ではたった一枚のガムテすら引きはがせずに、やむなく撤退をしている。
いずれ成長をし、このケースの扉がたった一枚の短いガムテで塞がれていたことを知る日、彼は一体はどんな顔をするのだろうか。ホレ、実はこんなに簡単に開いてしまうのだよ、すまんな、我が子よ。


さて、今年の特に夏からこのかた、すっかりスター・ウォーズイヤーにも拍車がかかってき、シリーズとしては10年ぶり、エピソード6からの続編として数えるなら実に約30年ぶりだもんだから、市場もここぞとばかりに「乗ったれや」とお祭り騒ぎ、フィギュア、おもちゃ、関連書籍は言うに及ばず、アパレル、ステーショナリー、ドリンクにスイーツ、ボックスティッシュなどの日用品に至るまで、ありとあらゆる関連グッズが発売され、そんな騒ぎについつい私も踊らされて、気に入るか気に入らないかまだ未知数の新作「フォースの覚醒」グッズが、渡しの部屋の限られた空間を所狭しと席巻しつつあっては、ズカズカ踏み込む我が子の目に留めるなという方が土台無理な話だ。

子供としては家でのんびり過ごしたいであろう毎朝の登園のための着替えに、これまでは彼のフェイバリット・ソング (に、いつの間にかなっていた) 谷啓の「愛してタムレ」を聴かせて弾みをつけていたのが、おかけで「スター・ウォーズ」のメインテーマおよび「帝国のマーチ」にとって変わってしまい、園でも「愛してタムレ」につづき、メインテーマを元気よく独唱するほどのスター・ウォーズ耽溺っぷりだ。
ある意味わが意を得たりとばかりに、毎晩読んでく聞かせている絵本「ダース・ヴェイダーとルーク(4才)」に描かれているキャラクターを憶えさせるという英才教育をすでにはじめている。
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字数の多い「ストーム・トルーパー」だけはどうも曖昧にしか憶えられないようだが、ダース・ベイダーをはじめ、ルーク、ハン・ソロ、C-3PO、R2-D2、ヨーダあたりのメインキャラ、さらにはランコア、デューバック、ガーモリアン・ガードなんていう、よっぽどのファンじゃなけりゃ空で言えないキャラクターまですっかり容姿と名前が一致している。

ディズニー傘下に入った新生スター・ウォーズは、「フォースの覚醒」を皮切りに、来年末には初のスピン・オフ「ローグ・ワン」、2017年夏にはエピソード8、2018年には若きハン・ソロの活躍を描くスピン・オフ、そして2019年には新トリロジーの完結篇と、つまりここしばらくは年に一本ペースでスター・ウォーズの新作が観られるという夢のような数年間が続くわけで、願わくはまだ「映画」という存在さえ知らない息子と、ゆくゆくは「親子でスター・ウォーズ」の映画館をデビューさせたいものだと、そんなことを画策している昨今なのだった。

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「私とその息子 (3才) 」。見てぇ、彼の靴、カーズのマックイーン仕様なの!

by wtaiken | 2015-12-11 09:01 | 犬の子育日乗

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