実にどうも4ヵ月ぶり!3   

話が頻々と脱線しつつ、「マン・オブ・スティール」「パシフィック・リム」と、今年期待の映画2本を2回に渡ってオススメしたわけだけど、別に引っ張る話でもないので、あと残りの2作を今回はまとめて、できれば簡潔にご紹介したいものだ。

というわけで、さっさと1本め。
0年代いくつかのディストピア映画の傑作が生まれたが、確実にその中でも秀でた1本であろう「第9地区」の監督ニール・ブロンカンプが、
c0018492_10203899.jpg

主演にマット・ディモン、ジュディ・フォスターを向かえ、再びディストピアの世界を描く「エリジウム」予告篇を、ではでは早々にまずどうぞ。



グロテスクな容貌の子供エイリアンが次第に愛おしくも思え、その逆に人間の残虐性が「これでもか」というくらいグロテスクなシーンで表現された「第9地区」にも見られたその独特の世界観で、人種差別や格差社会という現代の抱える問題を世に問う手法は、「第9地区」の発展型とも思える。

観る人を限定し、また好みの分かれる作品性もまたこの監督の個性であるようで、「第9地区」を私は評価しつつも、ススんで2度は観る気がしなかったし、人に是非にとススメなかったのは、ひとえに "エビ" と劇中称されているエイリアンらが、マダラ具合といい、腰のしぼられ具合といい、もうこりゃ明らかに「かまどうま」にしか見えなかったからで、
c0018492_10213648.jpg
ううっ、キモさ炸裂っ

私の "かまどうまアレルギー" については以前かなりくどく書き込んだのでここに繰り返さないが、こうしてテキストを「かまどうま」と打つだけで鳥肌がゾワゾワ立つほど忌み嫌う、あんな暗渠に潜むような、触覚の異常に長い、"まだら" っつか肌色のような不気味なカラーリングの、ぬめりとした質感もおぞましい、羽がないのに脅威の跳躍力を誇る、熱湯をかけるとすべての脚という脚がポロポロともげてしまうらしい意味不明な生態の、そんなかまどうまに似たエイリアンなんぞに、物語上そう誘引されたとはいえ肩入れしてしまった自分が口惜しいし、そんな映画2度と観るもんかね。と、まあなんだか誉めているのか非難しているのか自分でもよくわからないが、異色作「第9地区」公開から実に4年ぶりとなる、前作主演のシャールト・コプリーも今回はしっかり出演してしてマット・デイモンの敵役らしい「エリジウム」は、
c0018492_10263732.jpg

さすがに大スター2人を起用すると日本公開も早いもので9月20日公開なんだそうだ。
c0018492_102737100.jpg



さて0年代のもう1本重要なディストピア映画といえば以前紹介している「トゥモロー・ワールド」で、これもまた好き嫌いの大きく分かれる映画だろうと思う。
c0018492_10294372.jpg

出産能力を失い、18年間子供がつくられなくなってしまった希望のない世界を舞台に、子供を身ごもる女性と、それを守り、ある擁護機関に送り届けようとする男のロードムービといった趣きで、スタティックとダイナミズムとのリズム感が絶妙、北欧あたりの牧歌的な風景から一転、中東あたりの内戦激しい地区へのクライマックスへ、
c0018492_1031234.jpg
おおよそ”近未来もの”とはとても思えない描写や、突然不意をつく暴徒らのバイオレンス、妊婦をとらえた神々しいまでのカット、ロン毛の "アルフレッド" マイケル・ケインなどなど見所も満載、
c0018492_103167.jpg
またラストの余韻がすばらしい (とすでにこのブログでそう紹介済みの) 傑作だと私は思っているが、
c0018492_10312762.jpg
評価もさまざまのようで「絶望」「暗い」「退屈」などと言われもし、なんといってもこの如何ともしがたいザックリした意味不明の邦題がまずよくないし、だからって「CHILDREN OF MEN」という原題もまたいまひとつ作品の世界感とそぐわないちぐはぐさで、そんなところも "愉しめる人だけ愉しめばいい" 限定感のある映画を製作者が意図的に狙っているようにすら思える。

このアルフォンソ・キュアロン監督の、今度は見るからに堂々たるSF映画な、正確な公開日付は公表されていないものの、こちらもスター俳優ご出演のおかげでどうやら全米公開からそうは待たずに観ることができそうな、なんと7年ぶり!待望の新作「グラビティ」の予告篇を、ではどうぞ。



ディス・イズ・ハリウッドのジョージ・クルーニー出演が確認できるが、映画の中心は船外活動から宇宙に投げ出されてしまうサンドラ・ブロック演じる女性博士が、如何にして地球へ帰還することが出来るかを描くサスペンスにあり、どうやらほぼ全編に渡り出演者はこのサンドラ・ブロックただのひとりきりであるらしい。
c0018492_10364475.jpg


原題の示す通り、重力、引力から投げ出される恐怖は、「2001年宇宙の旅」でも描かれているが、このスチルをご覧の通り、ヘルメットの映り込みが「もろ2001年じゃん!」なことになってます。
c0018492_10353429.jpg


さて他にも、宇宙ひとりっきり映画といえば「月に囚われた男」が面白かったダンカン・ジョーンズ監督もまた、期待しすぎてイマイチだった「ミッション : 8ミニッツ」に次ぐ新作が待たれる監督のひとりだし、エイリアンの増殖により隔離された地区を、ひとりの女性を助けるため放浪するこれまたロードムービー的エイリアンパニック映画「モンスターズ/地球外生命体」のギャレス・エドワーズ監督は、「え、なにっ、これで総製作費130万円で?!」以上にハリウッドでは高く評価され、ディザスターバカ野郎監督ローランド・エメリッヒによるニセ「GODZILLA」はなかったものにしようという企みでもある新生ハリウッド版「ゴジラ」の監督に大抜擢され、日本勢からケン・ワタナベの出演は想定内としても、"東宝リスペクト" の宝田明まで出演させるというゴジラオタクっぷりをすでに発揮して、過度の期待はしないほうが賢明だろうが、それでもこれは来年以降の期待作の1本にカウントしている。

「クローバー・フィールド」のマット・リーヴス、「裏切りのサーカス」のトーマス・アルフレッドソン...などなど、期待している監督の新作も、なんぞ情報あらばお伝えします。

では本日はこんなところで。

by wtaiken | 2013-05-29 11:06

<< その後の、後の後の「ダークナイ... 「マン・オブ・スティール」最終... >>