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ザ・仕分け mono list 001   

モノへの執着を捨てとにかく身辺をこまめに整理整頓する。本棚は置かず、読み終わった本や雑誌は即座にその週の資源ゴミの日に出してしまう。映画なんぞは観たい時にレンタルすればいいじゃないか。だからソフトはひとつも買わない。持っていたDVDすらしばらくはもう観ないだろうからとそれも燃えるゴミの日に出してしまう。地域によってはハードディスクやパッケージのプラスチックを燃えないゴミとして扱うところもあるので、注意されたい。というか、もう映画なんか観ないことにする。観るかよ、映画なんて。やめだやめだ。ついでに音楽もだ。聴かないよ、音楽。聴くもんですか。CDも捨ててしまう、この際全部。フィギュア? バッカじゃないの。場所をとるし、ホコリの温床と化すし。まさに不要の権化。服や下着さえも一週間分の替え程度の持ち合わせがあればいい。

かように物欲から開放されモノを一切ため込まない潔いライフスタイルを貫くことは、さぞかしスッキリとした秋晴れのような心持ちなのかもしれないが、とかく生きていると、身の回りには脂肪のようにモノが徐々に増えていくものだ。
なにかどこかに使えそうな、総菜の入っていたビン。なにかとなにかを取りまとめる時に必要のはずの輪ゴム。ついついコンビニの買い物で「あ、いらないす」と断りそびれた割り箸。とれて失くなった時用の、たいがいの服に付いているスペアのボタン。どこかを止めていたはずのネジ。普通人が普通に暮らしていても意識的にモノは捨てていかないと増え続けるのだから、そりゃもうコレクターともなるとより一層モノに溢れてしまうのは道理というものだ。

本、CD、DVD、フィギュアに切手に缶バッチ、トレカ、テレカ、映画のチラシ、演劇のチラシ...深くはないけれど、浅く広く、私は身辺にはモノがいっぱいあふれている。物欲にまみれ、清楚な暮らし向きとは反対側の岸をひた歩きに歩いている私だ。モノ大好き。モノっていいよね。モノサイコー。いいじゃん、このモノ。このモノください。モノ馬鹿。馬鹿モノ。おかえりなさいあなたごはんにしますかお風呂にしますかそれともモノ?だ。とにかくモノ、モノ、モノなのだ。

しかしたまにふと思うことがある。私のコレクションされた数多くのモノは、本当に私の生活に必要なモノだったのだろうか...と。

故にはじめることにした、目に付いた私物の要・不要を改めて自らに問う新シリーズ「ザ・仕分け mono list」。
あいかわらず、2、3回記事にしたらそのままなしのつぶてでなくなるかもしれないシリーズだけれど、とりあえずその第一回目はまさに「mono list」という表題にピッタリのモノである。
「monolith」。モノリスである。「モノリスト」で「モノリス」。ダジャレのようだが…その通りだ。


"モノリス"といえば、
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映画好きに限らず、たいがいはこれを思い浮かべるのだろうし、
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まあこういうことだと思うのだが、そのモノリスの、よもやの、まさかの、マジでかのアクションフィギュアなのである。


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本日我が家に到着した、そのモノのキレイに撮られた商品スチルだ。
その通りである。だれしもがこれを見てこうツッコんだことだろう。ただの黒い板じゃねえか、と。まさにその通りなのだ。それにしても"アクションフィギュア"って…。

解説にこうある。
「映画と同様に各辺の比は1 : 4 : 9(最初の3つの整数の二乗)で立体化。素材は、半合成・有機・アモルファス的でソリッドな材料…別名プラスチック。可動ポイントは0箇所だが、あなたの机の上で不思議な磁場を放ち、アクションフィギュアの進化を促すかもしれない…(または、何もしないで、ただ立っているかもしれない。)」

当初これをこのスチルとともにどこかのサイトで知った時、フェイクだと思った。
フィギュアの概念を覆す、ただの黒い板を、動きもしないのに"アクションフィギュア"と銘打ち、ブリスターケースに入れて販売しているというバカバカしさを極めた、こんなのあったら面白いな的なフェイク商品だと思ったものだ。

ところが実際海外の通販サイトでは13ドルで売られ、晴れて日本でもちょっと割高であるが2.700円で買えることになった。まあ私のような奇特な人がおられるかどうか、一応紹介しておくと、ここで買える。

さて、パッケージを見、そして商品解説をお読みになり、気づいた方もおられるかもしれないが、実は「2001年宇宙の旅」という表記はどこにも見当たらない。※ブリスターケースの裏側にも一切ない。上のパッケージ左下あたり、小さく控えめに「2001年」的な宇宙ステーションのイラストは入ってはいるが、そのものズバリではもちろんない。
つまり「monolith」という名詞"一枚岩、石柱"の意味そのままの、決して「2001年宇宙の旅」に出てくるあの漆黒の謎の物体のことではね、まあ別にね、特にね、ないんですよゴニョゴニョと口を濁し、著作権に抵触しないよう配慮がなされているわけだ。

届いた商品を手にすると、思っていたよりズッシリと重かった。量ったら325g。大きめの梨一個分くらい? 小さくとも、軽量であるより、重い方が遥かに"モノリス"的である。
もしこれが仕分けの結果"必要"となった暁には、私はこれをブリスターから外さずに飾っておくつもりだ。
なぜって、こんなもの、ブリスターから剥がされた途端ただの黒いプラスチックの板でしかなくなるからだ。「なんすか、この硯? なんで飾ってるんすか?」になってしまうからだ。

<注目の仕分け結果>
必要である。

その昔ジョン・ケージはピアノの前に座ったままでなにもしない「4分33秒」という作品を発表している。※当然無音なのだが、もちろん著作権が存在し、歴とした"楽曲"、芸術として認められている。
黒い板も"monolith"とすれば、価値が生まれる。つまりこれは2.700円で買える、改めて私に"芸術とはなんぞや"を示してくれたモノだから、必要なのである。なんて大層なことではなく、やっぱり徹底したバカバカしさに、私は魅かれるのだ。

by wtaiken | 2011-09-30 16:31 | mono list | Comments(0)